エディター(Emacs)の使い方
初心者はちょっと近寄りたくないEmacsですが、エディターとしてだけ使うと割り切ってしまえば割に簡単です。習得の仕方としては第1段階で起動と終了。第2段階で間違った入力をしたときの取消コマンド。第3段階でカーソルの移動。第4段階でカット・アンド・ペースト。第5段階で検索と置き換え。第6段階でファイルへの読み書き。というふうにコマンドをグループ分けして覚えると効率がよいと思われます。
起動と終了
起動はコマンドラインからemacs filenameとタイプします。
$ emacs filename
終了はCtrl-x, Ctrl-cです。
取消コマンド
操作を誤ったときはCtrl-gを何回も押すとたいてい大丈夫です。
アンドウ(編集操作の取消)
UnDo: Ctrl-x u
カーソルの移動
上: Ctrl-p 下: Ctrl-n 右: Ctrl-f 左: Ctrl-b
行頭: Ctrl-a 行末: Ctrl-e
文書の先頭: Esc < 文書の末尾: Esc >
消去
カーソルの前の1文字消去: Backspace
カーソル位置の1文字消去: Ctrl-d
カーソル位置から行末までの消去: Ctrl-k
消去した文字列は Ctr-y で貼りつけることができます。
カット・アンド・ペースト
全てマウスによるメニュー操作でやっても構いません。
リージョンの開始: Ctrl-Spaceを押した後カーソルを移動するとその範囲が選択されます。
リージョンのカット: Ctrl-w
リージョンのコピー: Esc w
ペースト: Ctrl-y
検索と置き換え
検索(上から下へ): Ctrl-s検索(下から上へ): Ctrl-r
日本語を検索するときは Ctrl-s のあとで Return を押したあと Ctrl-o で漢字変換できます。漢字変換と直接入力は Ctrl-o で切り替えることができます。
置き換え: Esc % <置き換えられる語句> Ret <置き換える語句> Ret
置き換えたいときは Space 置き換えたくないときは Backspace (Vine Linuxの設定)
日本語を置き換えたいときは Esc % のあとで Ctrl のみを押すと漢字変換になります。一旦漢字変換になったら Ctrl-o で直接入力と切り替えることが出来ます。
ファイルへの読み書き
これもマウスによるメニュー操作でやっても構いません。
セーブ: Ctrl-x Ctrl-s
他の名前でセーブ: Ctrl-x Ctrl-w
他のファイルを読み込む: Ctrl-x i
日本語入力
英文入力と日本語入力の切替え: Ctrl-o
もう一度Ctrl-oを入力すると英文入力に戻ります。
画面移動
Ctrl-vで1画面分先へ進みます。Esc vで1画面分前にもどります。
Emacs のチュートリアルの表示
Ctrl-h t で Emacs のチュートリアルを表示できます。Mac OS も Ubuntu のものも日本語化されています。
Emacsの本当の便利さは、やはり、参考書を読んで練習しないと分かりませんが、さしあたってこれだけでも十分使えます。操作に慣れてから他のコマンドを習得すると上達がはやいと思います。