第4話「コーヒーブレイク」
激務の中の、ほんの一時の休憩時間・・・
未沙はマクロスの喫茶室で、一人コーヒーを飲みながら、昔のことに想いを馳せていた。
4年程前・・・未沙はマクロスの専任搭乗員養成所にいた。そこで彼女はクローディアやフォッカーと知り合ったのだ。
ある日、フォッカーは未少に一人の男を紹介した。その男の名は、羽柴翔二。統合戦争の際、フォッカーに優るとも劣らぬ戦積を記録したパイロットである。
しかし、フオッカ一が『不死身の男』と呼ばれているのに対して、翔二は『死神』と呼ばれていた。それは彼の特異な経歴のせいてあった。
翔二は、統合戦争中に七回も部隊を移っている。その内三回は、作戦中に部隊が潰滅的な打撃うけたためであり、残り四回は僚機が全滅した中、たった一人だけ帰還して来たのである。
このため翔二は、他のパイロットから敬遠されていたのだが、ここマクロスでフォッカーと出会い、妙に気が合って親友となったのであった。
しかし、翔二は何時も何か、暗い影を引きずっていた。それは未沙の持つ、寂しさと同質のものであった。未沙が彼に親しみを感じたのは、おそらくそのせいであろう。
マクロスの修復も終わりに近づいた頃。統合軍は翔二とフォッカーに模擬空戦をやらせて、勝った方をマクロスのバルキリー隊の隊長にすろことを決定した。
しかし、翔二はそれを辞退した。なぜ辞退したのかと尋ねる未沙に、翔二は・・・
『マクロスは統合軍のシンボルだ。死神にはマクロスは似今わんよ。』
と言い残して、アラスカ統合軍本部へと転属していった。
パトロールを終えた輝は、滑走路脇の喫茶室でコーヒーを飲んでいた。
「おまたせ・・・一条君。」
そこに、クローディアがやって来た。輝が呼び出したのである。
「聞きたいことって、何?」
「ええっと、そのう・・・」
「翔二君、いえ、羽柴少佐のことね。」
クローディアは、輝の気持ちを察して、自分から話を切り出してやった。
「いいわ。話してあげる。」
クローディアは、まず統合戦争における彼の経歴を話た。つづいて、マクロスでフォッカーと妙にウマが合い、親友となったことを話した。
そしてクローディアは、翔二に未少と同種の何かを感じ、フォッカーを通じて、二人を引き合わせたのてある。
その後・・・二人は傍目には、恋人同士に見えたのだが、翔二はともかく、未沙は彼を友人としてしか見ていなかった。もっとも、クローディアの見たところでは、本人は気づいていないが、心のどこかに、彼に惹かれている部分が有るように思えた。
ともかく二人の仲は、それ以上進展することなく、翔二はアラスカに転属していった。
「でもね、一条君。本当に大事なのは、昔じゃなくて今。そして、未沙が今愛しているのは、あなたなのよ。」
クローディアは最後にそう言って、席を立った。
一方その頃、当の羽柴翔二はググローバル総司令に呼び出されていた。
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