霧の五ヶ瀬と、悪夢再び


霧の五ヶ瀬ハイランド

2月13日。天候、霧。霧の中で、滑るのは難しい。
先で人が止まっていたり、転けていたり・・・。それでも、周りに気を配りつつ、 少しでも上達しようと、懸命に滑り続ける。
しかし、さすがに集中力は長く続かず、滑っては休憩、滑っては休憩を 繰り返した。

ロッジで昼食を取りながら、連れの言うには、
「前々回は会社の人に見つかり、前回は近所の酒屋さんに会ったよね。 今回も、誰かに会うんじゃない?」
「いやいや、この天候じゃ、誰か来ていてもそうそう見つからないし、 だいた、そう何度も知り合いに会うわけないでしょう。」
「今回は残念な事に、なにもないのかぁ。残念・・・。」

そう、いつもいつも、話のタネになってたまるもんかい、と思いつつ、 2、3本滑って、スキーを早めに切り上げ、帰路についたのだった。

悪夢の日之影温泉駅

帰路の途中、温泉に寄ることになった。
先日オープンしたばかりの日之影温泉駅で温泉に浸かり、疲れをいやして、 宮崎までの長い道のりを乗り切ろうという、すばらしい企画だ。
しかし、悪夢は、そこで待っていた。

日之影温泉駅の駐車場で待ち受けていたものは、うちの会社の車3台!
車にはっきりと書いてある、慣れ親しんだ会社の名前を見たときは、 顔が青ざめてしまった。なんで、よりによって、こんなところにいるんだー!? しかも団体でー!?

「おう、ゆたかじゃねぇか。何やってるんだ?」
逃げ出そうと思ったときには既に遅し。会社の上役(別の部署だが)に見つかり、 車の上に積んだスキー板も、しっかりチェックされていた。
「俺たちが仕事してるのに、スキーかぁ。いいなぁ。」
だって、自分は休みなんだー!!

すかさず別の上役(同じく別の部署)、連れに向かって、
「お友達ですか?ゆたかは、これから仕事をして帰りますので、 運転1人になりますが、気をつけて帰ってくださいねー(笑顔)」
「ゆたか、仕事じゃ、はよこんか!!」

スキー場で知り合いに会わなかったから、完全に安心しきっていたところに ブービートラップ、それも熊用のベアトラップに、ものの見事にガッチリ挟まれてしまったようなものだった。
いくらこっちが休みでも、まさか”仕事で来ている先輩方の前でのんびりする” 訳にもいかないだろうと、すぐに、いそいそとその場を去ったのでした...

なんでこう、スキーに行くと、会社の人と会うんだろう?