ゲラン本店 　パリの中心シャンゼリゼ大通りに、香水で有名なゲランの本店がある。我々の普段の生活では香水なんて全く縁がないので、その名前すら知らなかったわけであるが、メンバーの１人が購入を頼まれたとかで一緒に行くことになった。さすがに伝統の老舗、店構えからして違っている。決して大きいとは言えないが、そこはかとなく高級感が漂っているわけで、我々サイドからすると決して居心地の良いところではなかった。メンバーの付き添いで来ているわけであるから、他に目的もなくショーウインドウを眺めながら待っていたのであったが、またここに来ることもなかろうと記念に一つぐらいは購入して帰ろうと言う気になった。 　店員は、これがスーパーモデル並に美しい。思いがけずも眼があったりすると、商売用の微笑みを返してくれる。そんなときに心から微笑むのも滑稽なような気もするが、これも日仏親善の一貫だろうか！買い物が決まってレジに移動すると、最初の１人がやおらクレジットカードを取りだした。ふと気が付くと大きく胸元のあいた制服のお姉さんがペンを片手に屈んでいる。カードでの購入の必要事項を記入しているのだ。その時は５人くらいの仲間がいたのだが、全員がニコニコしながら財布からカードを取り出していたのは言うまでもない。パリ滞在中、一番の「良い」思い出である。　 （００／４／２２）