成長する天国

キリストは言います

イエスは、別のたとえを持ち出して、彼らに言われた。「天の国はからし種に似ている。人がこれを取って畑に蒔けば、どんな種よりも小さいのに、成長するとどの野菜よりも大きくなり、空の鳥が来て枝に巣を作るほどの木になる。」

また、別のたとえをお話になった。「天の国はパン種に似ている。女がこれを取って三サトンの粉に混ぜると、やがて全体が膨れる。」
( マタイによる福音書 13 章 )

分かるような分からないようなたとえですが、天国は最初は小さくて次第に成長して最終的には思っても見なかった程立派になるということでしょうか。水泳の方法をどんなに勉強しても実際に泳いでみなければ上達はしません。天の国の住人も少しずつ日常の生活を積み重ねて行くうちにしだいに思いもかけない程の人間性の成長を遂げるということなのでしょうか。キリストは天国についてたとえを使ってしか説明してくれません。たとえと言うのは色々な解釈が可能なので百人の人が百通りの解釈を思いつくかも知れません。また、その中で正解がどれであるかの保証もありません。それにもかかわらず、キリストはたとえでしか説明してくれません。天国は議論すべきものではなくて、個々人がその中で生きるものであるからなのでしょうか。