超時空要塞
マクロス
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開店!喫茶店「バリエーション」



--------喫茶「バリエーション」の徒然日記--------  BY なない

 ウィィィィィィィィン。

 喫茶「バリエーション」の朝は、まずカーペットの掃除機がけから始まるってわけだ。
 午前9:00の開店にあわせて、その30分前には開店作業に取りかからなきゃあ、ならない。
 お皿やカップ、その他モロモロの機材などは、当然前の日のうちに洗っておくので、朝は掃除が最優先事項なんだけど。

「ハァァァァ〜・・・、やれやれ」 

 いつもやってることなんだけどな。
 ま、なんだか気の乗らない日も、たまにあったりする。
 磁石のように床に張り付く頑固なを足を、無理からひっぺがした俺は、一枚がでっかい壁のようなガラス窓を、磨きはじめにかかった。

「あれ、朝焼け? 今頃なんで?」

 窓の外には、真っ赤に燃えた空があった。

 ご存じのとおり、マクロス艦内では立体映像で作り出した人工の朝焼け、夕焼けを、それぞれ決まった時間に映し出してる訳なんだけどさ。イマイチ調子がよくないのか、時々思い出したように狂った空を映し出してくれる。

 本当なら、日も上がりきったような時間なのだ。

「うーん、グロテスク。はっきりいって、普通の感覚じゃ受け入れられんワ、こりゃ」

 とたんに、青空に戻る。

「・・・夢でも見てるようだな、もう。やっぱ、あれか、最近妙に敵さんの攻撃が多いせいか、軍も映像システムの保全にまでは、手が回んないってか」

 そりゃそうかもな。
 近頃、スクランブル・サイレンが、二日に一度は艦内に鳴り響くんだから、敵も味方も落ち着かないコト、甚だしい。
 そのおかげで、こっちは商売上がったり、だ。

「チェッ、せっかく統合戦争が終わって、晴れて自由の身になったっていうのにさ、また軍艦の中で生活するハメになろうとはなぁ・・・、ツイてないというか、なんというか」

 留まるところを知らないな、これは。
 こんな状態が、いつまで続くんだろ?

「よいしょっ、と・・・。重いなぁ、もう」

 一度は宇宙を泳いだこともある、喫茶「バリエーション」の電気看板(ライトホログラフィで、暗くなると勝手に文字が浮かび上がるシロモノ)を表に引っぱり出す。
 まあ、実際はそんなかっこいいモノじゃなくて、ボヤーンとふやけたような文字が湯気のように漂うだけなんだけどさ。
 なんか、いまの俺みたいで、親近感がわくのだ。

「オッケー、オッケー。上出来」

 あとは、“営業中”の木製看板(読んで字の通り)をドアにかけて、完了。

「今日は鳥坂少尉、来るのかなぁ・・・。あ、そういや昇進したんだっけか? やだなぁ。コーヒー奢れって、うるさそうだしなー、アハハハ」

 彼は、なんでもブリッジオペレータのナントカっていう少尉にお熱らしいのだ。
 パイロットの仲間内では、結構話題になってるみたいだし。

「向こう見ずだからねー、アイツは。戦闘時と変わんない」

って、園田中尉が笑いながら、そう言ってたっけ。
 軍人さんは、タイヘンだね。

「おお、時間時間!」

 本日も、通常通り営業開始。
 さて、いったい誰が来て、何を話してくれるのやら・・・。

             

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