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| 開店!喫茶店「バリエーション」 |
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ウィィィィィィィィン。
喫茶「バリエーション」の朝は、まずカーペットの掃除機がけから始まるってわけだ。 「ハァァァァ〜・・・、やれやれ」
いつもやってることなんだけどな。 「あれ、朝焼け? 今頃なんで?」
窓の外には、真っ赤に燃えた空があった。
ご存じのとおり、マクロス艦内では立体映像で作り出した人工の朝焼け、夕焼けを、それぞれ決まった時間に映し出してる訳なんだけどさ。イマイチ調子がよくないのか、時々思い出したように狂った空を映し出してくれる。
本当なら、日も上がりきったような時間なのだ。 「うーん、グロテスク。はっきりいって、普通の感覚じゃ受け入れられんワ、こりゃ」
とたんに、青空に戻る。 「・・・夢でも見てるようだな、もう。やっぱ、あれか、最近妙に敵さんの攻撃が多いせいか、軍も映像システムの保全にまでは、手が回んないってか」
そりゃそうかもな。 「チェッ、せっかく統合戦争が終わって、晴れて自由の身になったっていうのにさ、また軍艦の中で生活するハメになろうとはなぁ・・・、ツイてないというか、なんというか」
留まるところを知らないな、これは。 「よいしょっ、と・・・。重いなぁ、もう」
一度は宇宙を泳いだこともある、喫茶「バリエーション」の電気看板(ライトホログラフィで、暗くなると勝手に文字が浮かび上がるシロモノ)を表に引っぱり出す。 「オッケー、オッケー。上出来」
あとは、“営業中”の木製看板(読んで字の通り)をドアにかけて、完了。 「今日は鳥坂少尉、来るのかなぁ・・・。あ、そういや昇進したんだっけか? やだなぁ。コーヒー奢れって、うるさそうだしなー、アハハハ」
彼は、なんでもブリッジオペレータのナントカっていう少尉にお熱らしいのだ。 「向こう見ずだからねー、アイツは。戦闘時と変わんない」
って、園田中尉が笑いながら、そう言ってたっけ。 「おお、時間時間!」
本日も、通常通り営業開始。
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