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93/09/15 13:09:33 KAWANO 宮崎日日新聞>今議会に条例案
原発の是非 住民投票で
「今議会に条例案」 串間市
実施は申し入れ後
九州電力の原子力発電所立地問題で、串間市の山下茂市長は市民の意志を聞く「住民投
票」(市民投票)条例案を開催中の定例市議会提案する意向を14日までに固めたようだ
。市当局では条例案の策定作業に入っており、投票の実施時期は「(九電から)正式に立
地の申し入れがあったその後」となる模様。(3面に関連記事(註)陳情書の記事の事)
「住民投票」は、昨年11月に行われた市長選挙で山下市長の公約だった。しかし、そ
の後の議会答弁などでは「九電から申し入れがないのに想定の発言はできない」とし、「
正式に申し入れがあってからアクションを起こす」と一貫した態度をとってきた。このた
め、条例案の提案時期が注目されていた。
9月議会へ提案を固めた背景には、市内の経済団体が賛成、反対の陳情を市、議会に提
出。今議会で審議されることになり、「賛否をめぐり市民の間に不安や混乱を招かないた
めにも、この段階で提案するのが望ましい」と判断した。
原発建設に関する住民投票条例は、高知県窪川町と三重県南島町で制定されている。串
間市の条例案は両町の条例をベースにした。住民投票を実施した場合は「有効投票の賛否
いずれか過半数の意志を尊重する」としているようだ。
実施時期について両町は「電気事業所から町に対し設置の申し入れがあった場合」(窪
川町)、「申し入れがあり議会が同意したとき」(南島町)と定めている。
串間市の条例案は追加議案として提案され委員会に付託。審議された後、最終本会議で
採択される。山下市長は「公約は守るが、条例提案に関しては議会開催中なので今は何も
言えない」としている。
九電は玄海(佐賀県)、川内(鹿児島県)い次ぐ原子力発電所の候補地として、昨年は
じめ串間市に立地を打診。事前調査は終盤を迎えており、「候補地は串間を含む25カ所
あり、本年度中には地点を1カ所に絞り込みたい」(九電)としている。
1993.9.15付け 宮崎日日新聞