TASAKI normal 92/07/20 08:34:06
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92/07/20 08:34:06 TASAKI 天然原子炉のおはなし たさき
皆さん、お久し振りです。
今日は、自然界に存在した天然原子炉の話を少し、聞いて下さい。
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原子力発電は、ウランが核分裂するときのエネルギーを利用して電気を作って
います。この核分裂は、地球上では、天然には有り得ないと長い間考えられてい
ました。
しかし、20年ほども前のこと、フランスのウラン濃縮工場で、核分裂の際に
出る特有の物質が、掘り出されたばかりのウラン原鉱石から発見されました。
調査の結果、アフリカのコンゴのニジェール川流域で、ウラン鉱石採取場から、
天然原子炉の跡が20か所以上も確認されました。原子炉といっても、発電所の
ように、電気を起こしているわけではなく、熱だけを出しており、ちょうど別府
の温泉や霧島のえびの高原のように蒸気が噴出するものだったと思われます。
一口にウランといっても、いろいろの種類があります。核分裂をしてエネルギ
ーを出すウラン235は、天然ウランの中には0.7%しか含まれておらず、私
たちの発電所では、そのウラン235を3〜4%程度に濃縮したウランを使って
います。
このコンゴの天然原子炉が熱を出していた20億年前には、天然ウランのなか
には、核分裂をしてエネルギーを出すウラン235が、3%程度も存在していま
した。このため、川の流れでウランが沈澱した場所で、核分裂が連続して発生し
て、熱を出したものと考えられます。
大昔は、ウランの濃度が現在と違っていることから、天然原子炉の存在を最初
に予言していたのは、日本人の化学者、黒田正夫氏でした。
続きは、また近日中にアップします。
川内原子力発電所から たさき でした。