スクリーンの枠張り方法
枠は、普通は木枠を使うらしいが、歪のないアルミ製の枠もあるし、木枠といっても板(厚さ5mm以上)を枠状にくりぬいた物まであります。枠にスクリーン生地を張る(以下:枠張り)には、多少技術がいるので、初心者の方は、すでに枠張りした出来合いのものを求めるといいと思います。
しかし、何回か失敗すればすぐにマスターします。枠張りをマスターしておいたほうが、使用目的、製版技法によって、スクリーン生地の素材や密度(メッシュ)を替える必要がでてくるし、枠を再び使用ことができるので経済的です。
枠張り方法
スクリーンの張り方には、大きく分けて4種類あります。スクリーン生地の素材や、各自の好みでしっかり張れる方法を選びます。
アイロン法
枠にニスや接着剤を塗り、そのうえにスクリーン生地を置いて、アイロンの熱で接着剤を溶かして固定していく方法。
[特徴]
- 確実に固定でき、その後の処理に影響されない。
- 準備に時間がかかる。熱に弱い生地に向かない。
スティック法
枠に定着用ラッカーを塗り、そのうえにスクリーン生地を置く。溶剤が入ったスティックで定着剤をを溶かし、布で押さえながら固定していく方法。初心者向けです。
[特徴]
- ほとんど技術がいらない。準備に時間がかかる。
- 熱に弱い生地にも向く。
- 樹脂系のインクを使うとはがれてしまう。
- 大きな枠に向かない。
角棒法
木枠の溝に各棒を打ち込んで固定していく方法。
[特徴]
- 技術的に簡単。時間が早い。
- 後でゆるみが生じやすい。
- 大きな枠に向かない。
ホッチキス法
キャンバスなどを張る大きなホッチキスで、木枠に固定していく方法。ヨーロッパでよく利用されている。
[特徴]
- 技術的に簡単。時間が早い。
- 木枠がいたみやすく、枠を復元するのに時間がかかる。