駅のある風景 真幸駅

肥薩線(吉松ー人吉間35キロ)が開通したのは明治42年11月で、真幸駅は宮崎県内では最初の駅である。急傾斜を前進後退のジグザクで登るスイッチバックの基地にもなっている。吉松駅と矢岳駅間にあり、矢岳駅は536メートルの九州山地の高地にあり、真幸駅間の車窓の風景は日本一と言われる。「真の幸せを呼ぶと」と言う駅名から、入場券や駅のスタンプに人気が高い。平成8年3月から観光列車も運行されるようになり、停車時間に地元の人たちが、特産物を売るなど、地域の活性化にも一役買っている。


真幸駅の駅舎

九州山地を走る列車からの車窓からは雄大なえびの盆地のパノラマが見られる

真幸駅は標高380メートルの山深い高台にある。

プラットホームからは霧島連山が一望できる。

観光列車の「いさぶろう・しんぺい号」人吉駅発は開通当時、
鉄道の最高責任者であった逓信大臣・山縣伊三郎、吉松発は
鉄道院総裁・後藤新平にちなんでいる。

観光列車は床も座席も木造でレトロな感じを演出しており
観光客に人気が高い。

地区の人たちが育てている菜の花畑が広がる。

春 さくらに見送られながら、スイッチバックの急勾配を列車は
登っていく。

秋はコスモスの花が列車に彩を添える。

プラットホームを横に立てられた案内板。
スイッチバックのため斜め上に線路がある。

昭和47年7月6日、駅に面する崖で山津波が発生、約30万
立方bの土砂が流失した。プラットホームには約8トンの岩石
が落下した。現在も記念にそのまま保存されている。

プラットホームにある「幸せの鐘」。
ちょっと幸せな方は1回、もっと幸せを願う方は2回、
いっぱい幸せの方は3回鳴らしてくださいと
書いてある。乗客は停車時間に先を争って鳴らす。

待合室にある「小さな駅の
詩(うた)」のノートには
山間の駅への感想などが
書かれている。

人気のある記念スタンプ

構内にあるえびの市のシンボル田の神さぁ

休日には地域の人たちが特産品を販売する

去ってゆく列車に手を振ってお別れ

近くにある西内竪小学校は平成9年に廃校になった。当時
児童は4人だった。

学校の校庭跡に「カブト虫生産地」があった。夏になるとたくさんの
カブト虫が観光客を楽しませるのだろうか。